石巻市尾崎(おのさき)の長面浦に面する曹洞宗寺院・海蔵庵。その裏山斜面を中心に数多くの板碑が見つかっている。1998年の県教委調査で、新たに87基の板碑を発見、従来報告されていた50基を含めると137基にもなる。これらは鎌倉時代後期の弘安10(1287)年から室町時代前期の文安4(1447)年までにつくられた中世板碑で、石組で囲まれた板碑が複数あることが特徴だ。「よりともさま」と呼ばれる板碑の被供養者「玄龍」とは何者か?葛西氏や山内首藤氏との関係はあるのか?-など興味は尽きない。
「よりともさま」と呼ばれる板碑を中心に多くの板碑が配置されている