2022年11月21日月曜日

真野の遮那山長谷寺

 石巻市真野の遮那山長谷寺(しゃなざんちょうこくじ)は、歌枕「真野の萱原」のある曹洞宗の寺として有名だ。長谷寺の縁起(貞享縁起、貞享3年)によれば、奥州平泉の藤原秀衡が創建し、美しい殿堂で人々の崇敬の念を集めたという。そののち盛衰を繰り返し、鎌倉主将の命を受けた平小三郎、梅渓寺八世伝室龍舒らが再建に尽力した。遮那山長谷寺の寺号は龍舒和尚の時代らしく、秀衡が保護した源義経の幼名(遮那王)にちなんで付けられたのだろう。かつては仙台藩主が参詣するなど、存在感のある寺だったようだ。

石巻市真野の遮那山長谷寺